味噌作り実習 授業レポート(加藤学園暁秀中学校)
中学 技術・家庭
こんにちは。編集部・教材・カタログ課のゴトウです。
いままで教育図書NEWSに記事を書いたことがなかったのですが(書いたものをUPしてもらったことはある)、自分がやっているSNS等の宣伝がてら、こちらに書いてみることにしました〜(自己紹介はこの記事の最後の部分に書きました)。
どうぞよろしくお願いいたします!
中学2年生 味噌作りの実習
2026年4月21日、加藤学園暁秀中学校(静岡県沼津市)に授業見学に行って参りました。
家庭科の飛田清美(とびたきよみ)先生とは、2023年の日本ホビーショーで出会いました。
飛田先生が、家庭科の授業で生徒たちが作った作品(エコバッグやジーンズのリメイクなど)を展示していたのです。
展示内容のすばらしさはもちろんのこと、飛田先生の「強烈」な個性に引き込まれ、その日のうちに仲良くなりました。
その時の写真がこちらです↓

飛田先生の「強烈」な個性とは、一言では言い表せないのですが、とにかくスピードが速い・圧倒的な行動力・作業量・物量。
「パワー」がみなぎっています。
2023年の出会い以降、学校で弊社の畳縁の教材を使っていただいたり、弊社教科書掲載のために人を紹介していただいたり、写真を提供していただいたりなど、時々連絡を取り合っていました。
先日、久しぶりにメールをお送りし、「お久しぶりです〜。授業見せてもらえないでしょうか?」と軽く聞いてみたところ、ちょうど「見学にオススメの味噌作りの授業」があるとのこと。
「来週の月曜と火曜ですが、来ますか?」――ははは、やはりすごいスピード。
このスピードに乗り遅れないように、新幹線で駆けつけました。
味噌作りを行うのは中学2年生。
始業のチャイムが鳴る前に、エプロン・三角巾を身につけ、手の消毒まで済ませて集合です。
前回の授業で味噌作りの基本的なことは学習済みとのことで、この日はすぐに実習スタート!となりました。
味噌作り実習の流れ
おもな実習の流れは以下の通りです。
①歌って踊って工程を理解する(前時の復習を兼ねている)
②スライドを確認
③大豆をつぶす、塩と麹を混ぜ(塩麹)、
大豆を混ぜる、団子を作る、樽入れ
④すきま時間に顕微鏡で麹菌を確認
⑤フォームに回答、送信
細かいことは割愛しますが、実習の時の写真をご覧ください。
2年2組と1組を見学させていただきました。

▲まずは歌って踊って工程を確認、理解。

▲つぶし方は生徒それぞれ。

▲なめらかにつぶせました。

▲塩と麹を混ぜているところ。

▲塩麹を輪っか状にして、中央に大豆をおきます。

▲塩麹と大豆を混ぜ合わせます。

▲混ざったら団子状にまるめます。

▲きれいな団子ができました。

▲2年2組の担任の先生が実習を見に来てくれました。学校でつくるこのお味噌の大ファンなのだそうです。

▲手が空いた時に、顕微鏡で麹菌を見ます。

▲保存容器にみんなの分をまとめました。

▲最後は、先生がクラスの味噌に雑菌が入らないように蓋をします。みんなはモニターで確認。

▲11月まで保存します。

▲これは、先生方が比較用に作った麦味噌など。

▲2年1組も担任の先生が見に来てくれました。

▲こちらは職人のような手つきだったので聞いてみたら、家でも味噌を作っているそうです。

▲みんなで楽しく仕込むことができました。

▲できあがりが楽しみですね。
麹や大豆などの材料は、県内のこうじ屋さんから購入しているとのこと。
1クラスあたり10kg分です。
まず、「歌って踊って」って何!?家庭科だよ?(笑)と思う方がいるかもしれませんが……なんと、実習時間中に、本当に歌と踊りの時間があったのですよ。
写真ではわかりにくいのですが、多感な中学2年生が、YouTubeの動画に合わせてみんなで歌って踊っていました。
先生が流していた動画は、パルシステム山梨 長野 公式YouTubeチャンネルさんの「『手前みそのうた』を踊ってみた」という動画でした。
味噌作りの工程が歌になっており、やさしい歌と踊りで表現されていて、何度か聞いていると思わず「みそ、みそ、みそ、手前みそ」と口ずさみ、体が動いてしまいます。
歌はよくできていて、味噌作りの工程がよくわかり、頭に入るんですよ……!
歌ったり、踊ったり、大豆をつぶしたり、混ぜたり、顕微鏡を見たり、片付けたりと、授業中ずっと動いているので、ぼーっとするヒマなんてありません。
授業はすごいスピードで進んではいるものの、おそるおそる麹をさわる生徒、大豆の香りを確かめる生徒、誰よりもなめらかに大豆をつぶす生徒、味噌作りに詳しく手つきが職人級の生徒など、一人一人がそれぞれの取り組み方をしており、楽しそうでした。
いやー、面白かったです。
全国の家庭科の先生方、お疲れ様です!
さて、この日は学校の行事の都合で短縮授業(45分)でしたが、生徒たちは味噌作りからフォームの記入、調理台の片付けまで完璧に終わらせ、笑顔で退室していきました。
非常にすばらしい!!!
しかし、この授業のための飛田先生たちの準備のことを思うと、その作業の多さに気が遠くなりました……。
授業スライドや生徒記入用のフォームの作成・準備。
大豆を水で戻し、圧力鍋で煮てやわらかくする。
一人分ずつチャック付きポリ袋に入れて冷蔵庫で保管。
各班の実習台にビニールシートを敷き、塩と麹を配り、保管用容器を消毒……
ちなみに、この日の飛田先生の時間割は
4時間目 中2のみそづくり
(昼休み)
5時間目 高1の家庭基礎
6時間目 中2のみそづくり
7時間目 高1の家庭基礎
6時間目は非常勤の渡瀬先生の授業で、飛田先生は一応サポートのはずなのに、飛田先生もガッツリ手を出し、口を出していました……。
なんとハードなのでしょう……。
見ているだけでもへとへとです(涙)。
体験的な学習である家庭科の授業準備や、実際の授業中の作業量は、膨大で果てしないですね。
暁秀中学校・高等学校では、非常勤の先生が1名いらっしゃるとはいえ、中学1〜3年生、高校1年生、このほか探究学習まで飛田先生が担当しています。
全国にはいろいろな学校があり、その事情はさまざまですが、安全や衛生に気を配らないと生徒の命に関わる家庭科の実習は、ものすごい緊張感を伴います。
膨大な作業に、特別な慎重さが求められます。
生徒たちの笑顔を引き出す裏側で、ものすごい熱量が使われているということを、もっといろいろな方に知ってほしいです。
飛田先生、全国の家庭科の先生方、本当にお疲れ様です!!
きよたん先生、ありがとう
飛田先生は、生徒に自分のことを「きよたん先生」と呼ばせていました。
清美からの「きよたん」です。
理由を聞いてみたところ、その方が親しみをもってもらえるからとのこと。
この学校に赴任してから十数年、ずっとそうしているとのことで、中学生にも高校生にも「きよたん先生」が定着しており、休み時間や放課後などには、すれ違う生徒たちから「ねぇきよたん、きよたん」なんて話しかけられていました。
家庭科室の窓の外から「きよたーん!」と手を振ってくる生徒もいました。
飛田先生は「近所のおばさん」的に気軽に話しかけられる存在でありたいとのことですが、一応「先生はつけてね」と伝えているそうです。
生徒たちに愛されている「きよたん先生」。
私も大好きです!
教科書編集者にとって、実際の学校現場を見学させていただくことは、大変貴重で、ありがたいことです。
先生や生徒との情報交換や、授業見学がなければ、教科書・教材の編集は不可能だと考えています。
ゴトウが楽しく、気持ちよく、じっくりと見学できるように、お忙しいなか常に先回りして準備と手配を重ねてくださった飛田先生。
本当にありがとうございました。
11月の味噌の完成、テイスティングの授業も楽しみにしています!
飛田先生(きよたん先生)からひとこと
家庭科の授業で私が大切にしていることは、生徒も教師も心から楽しみながら学べる時間をつくることです。
学ぶ喜びを感じることで、知識や技能はより深く定着すると考えています。
その一方で、社会に出たときに必要となる基本的な生活力や常識については、確実に身につけさせたいという思いがあります。
そのため、教科書を基盤とした丁寧で確かな指導を心がけています。
さらに、学習内容が日常生活と結びつくよう工夫し、「学んで終わり」ではなく「生活に活かす」ことを重視しています。
また、SDGsの視点を授業に取り入れ、持続可能な社会の担い手として、自ら考え行動できる力を育てていきます。
家庭科を通して、生徒が未来をよりよく生きる力を身につけることを目指しています。

左:渡瀬先生(非常勤) 右:飛田先生(きよたん先生)
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「ゆうくん」・「あいちゃん」





