書Ⅱ
教科書に込めた想い
書を学ぶことで、人と人、心と心のつながりを実感し、お互いへの理解が深まる。なぜ??
『書Ⅱ』の随所に、「臨書や創作や鑑賞は、自分を見つめ、自分を知り、さらに相手を知るための学びでもある」との思いを鏤めました。
-
想い1「書は人とともにある」ということのリアリティを感じてほしい。
人、文字、言葉、心。いずれが欠けても書は成立しないということを、
先人たちのさまざまな書から感じてください。
思いを伝えたい
人が言葉に思いを託し、文字という表現で伝えようとした証、それが書です。
●『書Ⅱ』4〜5ページ
-
想い2「初めて知るよろこび」にたくさん出逢ってほしい。
未知のことだけでなく、既に知っていると思っていたことも、
別の側面に触れたり、角度を変えて見ることで、新たな発見があります。
書と他教科の学習とがつながる。
日本史や世界史、国語などで学習した人物や歴史上のでき事が、書の学習にも登場します。
●『書Ⅱ』78〜79ページ
-
想い3「腑におちて納得する体験」を重ねてほしい。
鑑賞で感じたことを、臨書することで実感したり、
知識として記憶したものが、別の知識と組み合わさることで理解へと進むなど、
さまざまな腑におちる体験が待っています。
なぜ?どうして?に応える。
臨書で何を学ぶのか、創作に必要なものとは、そんな疑問に説得力のある図版と説明で応えます。
●『書Ⅱ』22〜23ページ
-
想い4「言葉」、「心」と向き合ってほしい。
言葉を書く芸術「書」。
自分らしく表現するために必要なこととは何か。
それは、自身の心と向き合い、考えることから始まります。
思いと表現は、自分の中にある。
同じ言葉でも、人によって表現はさまざまです。自分らしい表現とは何かを考えるきっかけになるページです。
●『書Ⅱ』114〜115ページ
-
想い5等身大の表現者であり鑑賞者であってほしい。
今見えるものを見る、今感じることを大切にする、
等身大の自分を肯定することこそ、
自身の「心」を表現し、相手の「心」を感じるために必要なことではないでしょうか。
表現も鑑賞も、想像力が不可欠。
作者は、思いを形にするために想像力を発揮し、鑑賞者は、想像力を働かせて作者と心のキャッチボールをすることで、作品の理解と共感が深まります。
●『書Ⅱ』26〜27ページ
書Ⅱ
体験できること
書を知るとは人を知ること。
そんな思いを形にする、リアリティのある図版や解説により、
古典や名筆の美しさや素晴らしさはもちろんのこと、
時代を越えて作者と今まさに対面しているような思いに浸ることができます。
-
体験1「書」と自分との距離が縮まる
書聖や能書が書いた古典も、
自分と同じ人間が、自分のためや、誰かを思って書いたものだと思って見てみると、
グッと自分に近づく気がします。
古典を自分に引き寄せる
どんな書も、人が人と関わりながら生きていく間に生まれたもので、古い時代の書に、実用や芸術という枠など存在しませんでした。古典や名家の書も、作者の気持ちや心ばえを表す分身のようなものであり、私たちが普段書き記しているものと何ら変わらないものだということに気づくだけで、グッと身近なものに感じられるのではないでしょうか。
●『書Ⅱ』68〜69ページ
-
体験2基礎・基本から幅広く深い学びまで
冒頭の「書Ⅱプライマリー」編は、
『書Ⅰプライマリーブック』のように、基礎・基本を重視した内容、
その後に続く本編は、『書Ⅰ』のように、
鑑賞にも表現にも幅広く活用できる充実の内容です。
「プライマリー」から始まる書Ⅱの学習
教科書冒頭の「書Ⅱプライマリー」編が、「書Ⅰ」とのスムーズな接続と導入を促します。
また、薄くて軽く、各単元の基礎・基本がコンパクトにまとまった「書Ⅰプライマリーブック」は、「書Ⅱ」のハンドブックとしても活用いただけます。
●『書Ⅱ』10〜11ページ
●『書Ⅱ』4〜19ページが、書Ⅱのプライマリー(編)です。
漢字の書・仮名の書・漢字仮名交じりの書・篆刻・刻字の基礎・基本が、16ページの中にコンパクトにまとまっています。
『書Ⅰプライマリーブック』もあわせてご使用いただければ、基礎・基本の学習がより一層充実します。
臨書にも鑑賞にも応える充実の古典図版
プライマリーでは、臨書のために大きな拡大図版を掲載し、本編では、原本のたたずまいを大切にするため、原則原寸で、落ち着いた色合いの鮮明な図版を掲載しました。
●『書Ⅱ』8〜9ページ(上図 プライマリー)
『書Ⅱ』66〜67ページ(下図 本編)
-
体験3「学びの道しるべ」による主体的な学習
5つのマークとイラストによる「学びの道しるべ」たちが、
「見たい、知りたい」という意欲に応え、主体的な学びを促します。
① マナビトビ・ワカルカモ
表現と鑑賞、それぞれの視点で、皆さんの心の声を代弁するかのごとく、さまざまにつぶやきます。
② 考えて 見る
マナビトビやワカルカモが、考えるきっかけを与えてくれたり、視点に気づかせてくれます。
③ 深めて 知る(発展学習)
書道Ⅱに定められた学習内容を超えてしまっていますが、ぜひとも見て、知ってもらいたい内容です。
④ リファレンスマーク
学習内容が関連しているページ、参照してほしい用語解説など、
教科書全体を有機的に結んだり、横断的に活用することができるマークです。
⑤ QRコード・QRマーク
QRコードにタブレットやスマートフォンをかざしてアクセスした
webページに、情報が掲載されているマークです。
篆書や隷書の用筆や篆刻・刻字の動画、美術館・博物館のホームページURL等の情報にアクセスできます。
関連記事・動画
サポート資料
-
検討の観点と内容の特色
-
検討の観点と内容の特色
-
令和5年度書道教科書内容解説資料
-
書Ⅱ702_シラバス
-
書Ⅱ702_評価規準例
Copyright © kyoiku-tosho.co.jp ALL Rights Reserved.