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「マイクロプラスチック」は,プラスチック製のごみなどが河川や川に流出し,粉々になったもので,年間800 万t が世界の海洋に流出していると言われています。生物や人体への悪影響が指摘されるマイクロプラスチックの拡散を防ぐために,さまざまな取り組みが行われています。
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2019 年10 月,ニューヨークの国連本部で,SDGs(持続可能な開発目標)に関する首脳級会合が開かれました。その冒頭で,「SDGs 実現への進捗の遅れ」が指摘されました。17 あるSDGsの目標の一つとして「14:海の豊かさを守ろう」という項目が掲げられており,海洋プラスチックなどの問題を,国内外の協力によって解決していくことが求められます。
2020 年7 月1 日より,小売業をはじめ,買い物の際に用いられるプラスチック製のレジ袋を一律で有料とする制度が始まりました。消費者が何気なく使っているレジ袋を有料化することで,ライフスタイルを見直すきっかけとすることが目的です。国内の小売,ファッション業界などでは,7 月の制度開始に先駆けて,4 月より有料化に踏み切る企業が続々と出ています。
またラッピング用の袋などの素材を,ポリプロピレンから,水に溶け,微生物が分解可能なプラスチックフィルムに替えて販売する企業が出てきています。さらに喫茶店やコンビニエンスストア,居酒屋では,2019 年頃から,ストローの素材をプラスチックから紙や竹に切り替える企業が増えています。
マイクロプラスチック・ゴミ問題のほかにも、エシカル消費、フードロス問題、フェアトレードなど、家庭科の授業とSDGsは密接な関係にあります。子どもたちの日常生活から、こうした社会的課題に向き合わせるための教育が求められています。