家庭科 NEWS

コロナ禍のなかで家庭科の調理実習をどう実践するか?高校編

新型コロナウイルス感染症のため、家庭科の多くの先生は調理実習の授業をあきらめていませんか?
さまざまな工夫を凝らし、実習授業を実現している京都府立洛北高等学校・京都府立洛北高等学校附属中学校の竝川幸子先生の高校家庭科の授業をレポートします。

高等学校「四季彩食」の授業

「四季彩食」とは本校で設定した「食」を中心に学ぶ講座です。今回は調理の基礎・基本「野菜の切り方とミモザサラダ」の授業を行いました。

野菜やじゃがいもを使い、各自が様々な切り方を練習して調理する2時間連続の授業です。
通常はじゃがいもをゆでるのは1つの鍋を使って班で作業をしますが、感染症予防のため今回は一人ずつ調理台を使う「ひとりクッキング」を行います。

今年度は講座選択者が5名、調理台は8台あるのでゆとりをもって実習ができます。今後も「ひとりクッキング」を継続します。食材や調理器具は教員が準備し、各生徒が調理をして各自の容器に詰めて教室へ持ち帰ります。昼休みに試食することができるので、食中毒の心配もありません。

本来は、生徒が作ったものを試食するのですが、今回は禁止。一緒に試食し、切り方や味などについて評価できないのは残念です。

まずは事前の準備をご紹介します。

感染症対策のために、実習前にまな板や包丁はアルコール消毒します。

実習で使用する調理器具も消毒、ペーパータオルで拭きます。

材料の準備には使い切り手袋を使用します。

調理はマスク着用の上、ソーシャルディスタンスを取りながら「ひとりクッキング」で行います。

ひとり一台の調理台を使えるため、スペースはゆとりがあります。

おしゃれなミモザサラダが完成!

新型コロナウイルス感染症の影響で休校、授業再開後の最初の調理実習でした。感染症対策として、調理器具などにアルコール消毒(調理器具や食品にも使用可能)をしていましたが、アレルギーや手肌のかぶれなどに配慮し、翌週の実習からは新型コロナウイルス対策対応の台所用洗剤で丁寧に洗浄後、ペーパータオルで拭くようにしました。

高校1年生「家庭基礎」茶道体験

流派「裏千家」から講師5名を招聘して茶道体験を実施しました。これまでは、水屋(被服室)でお茶を点て、礼法室へお菓子やお茶を運んでいましたが、新型コロナウイルス感染症予防の観点から自分でお茶を点て自分で飲む「自服」を取り入れました。

40名を3グループに分け、①②③の内容をローテーションで体験しました。

①講和
茶道の歴史やお辞儀の仕方等を学習します。
13~14名の生徒は接近しすぎないよう気を付けて着席しています。

②お点前体験・見学
礼法室に入る生徒数を少なくして(6~7名)、ゆとりをもって座るよう配慮しました。
菓子鉢を回すことや、点てたお茶をいただくことは今回は中止しました。

残り半数の生徒は被服教室でお茶碗を拝見し、自分の気に入った茶碗の絵柄やその理由などを記入します。

③お点前体験・自服
各自が茶碗と茶筅を持ち、お茶を点てて飲みます。
向かい合わせに着席しないよう配慮し、生徒同士の距離にも注意しています。(被服教室の机は大きい)またお菓子は個別包装にし、黒文字を使わず食べるよう配慮しています。

茶道体験は1年生全員が体験しましたが、新型コロナウイルス感染症予防を意識しての実施でしたので、正直、講師の方々も私も大変でした。しかし、生徒にとっては大変有意義な体験となり、取り組んだ甲斐がありました。

(了)

【関連記事】

コロナ禍のなかで家庭科の実習授業をどう実践するか?中学校編

 

 

 

令和4年度高等学校の家庭科教科書


未来へつなぐ家庭基礎365

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竝川幸子

(なみかわさちこ)長年に渡る生徒指導部長や指導主事の経験を生かし、「生きた家庭科教育」を目指す。平成22 年から京都府立洛北高等学校に勤務。中学生・高校生と日々向き合う。

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