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中学校で技術分野を20年以上教え続けてきた峯川周一郎先生。彼の授業は生徒の創造性を刺激し、技術の楽しさを深く理解させます。この記事では、峯川先生が教師になった経緯、授業の楽しさと苦労点、そして成功した教え方について独自の視点で語ります。先生からのメッセージは、全国の技術分野の教師たちにとっての貴重な指南書となるでしょう。
峯川周一郎
東京都内の公立中学校で20年超、技術分野を担当。令和3年度の全日本中学校技術・家庭科研究大会技術C分科会の研究発表者。現在、東京都東久留米市立南中学校副校長。
Q.長らく現場で技術分野を教えてこられましたが、技術の先生になった経緯をお聞かせください。
技術のすばらしさを初めて感じたのは中学生のときでした。建付けの悪かった家の扉を自分で直すことができたときに、技術ってすごい!と素直に感じました。この時の感動が、技術の先生を目指すきっかけとなりました。
Q.技術の学習の楽しさとは何でしょうか?
やはり、作品を作り上げたときに見せる生徒の笑顔だと思います。アドバイスは極力減らして、本当に困ったときにだけヒントを与えるようにする。自らの力で壁を乗り越えたときの達成感こそ、技術の醍醐味ではないかと思います。生徒の力量を見極めながら、いかに最小限のアドバイス、ヒントを与えられるかが教師の腕の見せ所だと思って授業に取り組んでいました。
Q.技術の指導で苦労したことは何でしょうか。
あれもこれも教えたくて、説明が長くなってしまうこと。特に、自分が得意な分野では余計にそうでした。
想定を超えたアイディアを持つ生徒に対して、与えられる教材や工具の少なさにも苦労しました。
Q.先程の質問とは反対なのですが、成功した事例(生徒の食いつきがすごかった!という内容や題材)を教えてください。
導入題材であえて制限をかけたものを作らせ、「もっとこうしたい」「こうすればもっとよくなる」という気持ちを高ぶらせながら、本題材に向かわせていく。上手くいったときの生徒のやる気は、すさまじいものがありました。
コンテスト方式や、数値化した目標を提示することも有効でした。目標を明確にして、作業に見通しをもたせてあげることで、生徒の食いつきはグッとよくなります。
Q.全国の技術分野の先生がたへのメッセージをお願いします。
社会の変化にいち早く対応できる教科が技術ではないかと思っています。変化に柔軟に対応することができる生徒を育てるためには、まず我々技術科教員が新しいことに積極的に挑戦していく姿勢をもつことが重要だと思います。「技術ってすごい教科なんだ!」と生徒が感じてくれるように、技術科教員一丸となって頑張っていきましょう。