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2024年1月1日、能登半島で最大震度7(マグニチュード7.6)の地震が発生しました。
被災された地域の方々に、心よりお見舞いを申し上げます。
日本は自然災害の多い国です。
夏から秋にかけては台風や大雨、それにともなう土砂崩れがあり、冬には大雪が降ります。
猛暑も自然災害のひとつかもしれません。
地震やそれにともなう津波、噴火などは、その発生を予測することが困難です。
冒頭の「2227/41/8」は、それぞれ、2023年に震度1以上/最大震度4以上/最大震度5弱以上を観測した地震の回数です。
参考:国土交通省・気象庁「2023年12月 令和5年12月 地震・火山月報(防災編)」の「令和5年(2023年)日本の地震活動」
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/gaikyo/monthly/202312/202312index.html
ここで、少し前になりますが、2022年に全国の17〜19歳を対象に実施された防災に関する調査の結果を見てみましょう。
この調査では、日本国内での大規模災害の発生可能性について、8割以上が「不安」と感じていました。
しかし、災害発生に備えているかという問いに対しては、多くの地域で約3割が「行っているものはない/わからない」と回答し、避難情報のガイドライン変更や避難場所・避難所について「知っている」と答えたのは4〜5割程度であることが明らかになりました。
参考:日本財団18歳意識調査 第49回テーマ「防災・減災」を実施 | 日本財団
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2022/20221006-80123.html
自然災害は、いつ発生するか予測できない、言い換えれば、いつ起こっても不思議ではありません。
「備えあれば憂いなし」ということわざがありますが、自然災害に対する日ごろの備えは非常に重要です。
教育図書が令和7年度から発行する新しい中学校の教科書『新 技術・家庭 家庭分野 暮らしを創造する』では、災害への備えに関連する箇所に「防災」マークが登場します。
中学生が参加する雪かきボランティア活動、電気・ガス・水が使えないときの調理法、非常時の衣服の準備と洗濯方法、サイズをカスタムできる防災袋のつくり方、非常用持ち出し袋のチェックリスト、避難や連絡手段など家族と共有すべき情報、家具の安全対策、防災アプリの開発者へのインタビューなど、中学生でもできることや知っておくべきことを具体的に紹介しています。
ぜひ、授業で取り上げてみてください。
また、自分の通う学校が避難所に指定された場合にできることや、気候変動が自然災害の激甚化にどのように影響しているかなど、家庭科の授業と暮らしのつながりを意識した問いかけも、よいかもしれませんね。